航空機に関する知ってるような?知らないような?そんな疑問に答えたまとめ続編です。
飛行機の窓は丈夫なの?
サウスウエスト航空の窓破損で乗客が機外へ吸い出された重大事故が発生しました。
そこで今回、航空機の窓についてお話します。
旅客機の窓は3重構造になってます。
機内と機外では圧力差が出来るので、その圧に耐えれるように強度を上げる為の処置です。ただ、1枚でも差圧に耐えられる構造ですが、安全を期して複数構造にしています。
すべての窓は内側から取り付けられています。これは中から外への圧力を受け止めるためで、強度が増します。その窓は2枚重ねのアクリル、ポリカーボネイトと言った樹脂でできています。
窓は機体の開口部より大きくすることでより圧差に耐えれるようにし、内側から金属で固定しています。窓の四隅は丸みを帯びているのもより強度を上げるための手段です。
最近の飛行機は乗客のリクエストに応えるように以前より窓を大きくしてます。(B787 27cm×49cm)これは機体の素材の進歩もあり、軽くするためにも役立っているようです。
また、機内の圧力は地上に使い気圧に保たつように与圧がかかっていて、その圧力は最大8psi(1cm2a当り560g)にもなります。
もし、B787の窓が吹っ飛んでしまうと窓の面積より換算すると、700Kg以上もの圧力が機外に向かってかかることになります。
こんな圧力がかかれば、人が吸い出されるのは意図も簡単です。怖いですね~。サウスウエスト航空の事故では、機外へ引っ張り出されるのを乗客が内側から支えたとのことですが、機長の判断でいち早く急降下し、減圧されたことで引きずり出されなかったこともあったと思われます。
航空機のタイヤは日本製?
飛行機のタイヤは、1本120Kgで大型トラック1台の重量と荷重を支えています。(約25ton)
使用環境は苛酷で、F1マシンと同等の速度350Km以上で離発着を繰り返し、温度も-40℃~70℃まで耐えなければなりません。
エアバス社ジャンボ機A380は22本のタイヤで560ton以上の重量を支えています。
1本のタイヤは約500回の着陸に耐えられ、地面に接触するトレッド面を7回張り替えるまで利用できます。
もし、事故が起こるほどの衝撃が加わった場合、パンクする前に車軸や、車輪が先に破損するほどタイヤ性能は高いと言われています。
その技術は日本がリードし、航空機タイヤの70%シェアが日本製。ブリヂストンが製造しています。エアバス社のすべての航空機に採用され、最近ではボーイング社B787にも採用されています。
それほどまでにシェアを持つブリヂストンですが、売り上げは全製品の1%程度しか満たないのは驚くばかりです。
機内で酔っぱらうのは危険?
あなたはフライト中、お酒は飲まれますか?
国際線での機内はすることも限られるので、酒を飲みたくなります。長時間のフライトとなると、寝つきをよくするために飲むって方もいると思います。
エコノミーよりビジネス。ファーストクラスになると日頃飲めないような高級なお酒もタダですから・・・苦笑
でも飲み過ぎは結構危険な行為なんです。
機内の気圧は低くなるって知ってる聞いたことあると思います。高度1万メートルで飛行している時、0.8気圧まで下がっています。
0.8気圧って言われても想像し難いですが、富士山で例えるなら5合目(2000m~2500m)になり、地上にいる時に比べ酸素の量が80%程度まで下がります。
つまり、体内に入る酸素の量が20%も少なくなってしまうんです。血液中の酸素濃度は92~93%まで落ちます。一般的に90%を切ると低酸素状態と言ってかなり危険なレベルと言われるので、機内は常にギリギリの酸素濃度状態なんですね。
この状態に身体は反応して末梢血管が拡張するので血液循環は良くなってます。そこへアルコールが入ってくると通常より酔いが早くなるってことは誰でも容易に想像つきますよね。
ざっくり言って、機内では1.5倍程度酔いは早まることになるようです。
それだけならまだしも、機内は乾燥しているうえに飲み過ぎると脱水症状を起こし易くなります。これが原因で「エコノミークラス症候群」でもなったら大変です。
また、飲み過ぎると身体の筋肉が緩んでしますので、普段いびきをかく人はいびきだけに留まらず、息が止まってしまう可能性も大いにあります。いわゆる「睡眠時無呼吸」って状態です。
この様に、機内での飲酒は結構リスクを伴うので酒量は普段より控えるのが一番です。確かに色んな誘惑は多いですが、健康を考える歳なら、なお更考えた方が良さそうですね。
ちなみに、CAさんは誰が酒を何杯飲んだかはチェックしているそうですよ~。笑
時差ぼけはどう対処する?
海外旅行で、結構大変なのが時差ボケじゃないでしょうか?東南アジア、オセアニア地区は、飛行機に乗る時間は長いですが、経度(東西)に差が少ないので、時差は1,2時間ですが、時差が5時間以上になってくると時差ボケが始まります。
症状として一番多いのが「不眠・眠気」ですが、その他にも「倦怠感・食欲不振・頭痛・吐き気」等、人によって症状は様々です。
特に、日本から西(欧州方向)に向かうより、東(アメリカ方向)に向かう方が、症状がひどくなると言われてます。
これは、人の体内リズムが乱れることによるもので、時間を進ませるより遅らせる方が順応しやすいからです。
飛行機は、何故着陸時に機首を上げるのか?
飛行機が機首を上げて着陸するのは、揚力を最大限に活かすためです。
着陸時、スピードが遅くなれば、機体も含めて翼周りを流れる空気の流れも遅くなるので、機体を持ち上げる揚力が下がります。
そのまま揚力が下がり過ぎると、機首から突っ込むことになるので、機首を上げることで、揚力を高め安全に着陸することが出来るわけです。
スピードを落とし、機首を上げることで着陸に必要な距離も短くなることもメリットです。
なお、飛行中も水平で飛んでいる訳ではありません。水平から3度と僅かですが上向きになって飛行しているようです。
対応方法としては、現地の時間に出来るだけ合わせて行動することです。しかし、眠たくないのに眠るのは難しいので、軽い眠剤(睡眠導入剤)が一番手っ取り早いですが、処方が必要ですね。
※眠剤利用する場合は、アルコール摂取は厳禁です。注意してください。
眠剤より安全なのは「メラトニン」です。眠りを誘うホルモンとして知られた物質です。
これなら、サプリメントとして市販されてますし、副作用は無いと言われているので利用し易いです。
薬に頼ることなく時差ぼけを治すなら、3,4時間睡眠をとった後屋外で太陽を浴びるのが良いとされてます。これが「光線療法」と言われる解消法です。
旅行先での体調は、旅の満足度に即影響する大事なことなので、有意義に過ごすためにも何らかの対策をした方が良さそうです。
航空会社が求めるCAとは?
飛行機に乗って気になるのはCAさんの存在です。
普段、私達は客の立場でCAさんと接していますが、航空会社はどのような基準でCAさんを採用しているのでしょうか?
求める基準は多様のようですが、気になるところを抜粋してみます。
外的基準
都市伝説的には「容姿端麗」と思われていますが実際は違います
。
・身長は160cm~180cm位。頭上の荷物、棚の確認及び救命装置の取り出しに支障がないこと。
・年齢は、機内でアルコールを取り扱う関係からも20歳以上、上限は決められていないようです。
・体重の制限は無いようですが、あえて言うならBMI(身長÷体重)が標準内であること。
・視力は1.0以上となってますが、航空会社によってはコントレンズを使用して基準をクリアしても良いようです。
身体能力
外的基準を満たすためにも、呼吸器系・循環器系・耳鼻咽喉科系・眼科系および腰椎に支障がないことが求められます。
なお、緊急時の対応として水泳が出来ることが求めらています。
語学力
お客との意思の疎通が滞りなくできる英語力が求めれているようです。TOEICテストで言えば600点以上でしょうか。
適正力
これが一番求めれることかも知れません。
コミュニケーション能力・協調性・問題解決能力・各種管理能力・向上心等、会社が求める条件は高いです。
我々客がイメージするCAさんとはかなり違うようです。まず、健康であって体力、問題解決能力など実務的が最優先。
その上で気遣いとか親しみやすさとかいったソフト面も求められる大変厳しい職業のようです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
しーゆー ねくすとたいむ いふ ゆー うぉんと !