航空機に関する知ってるような?知らないような?そんな疑問に答えたまとめです。普段気にせずに利用している飛行機ですが、意外と知らない事も多いですね。
なぜ飛行機は新型なのに、トイレは凄い音がするの?
B787のトイレで凄い轟音が鳴り響くのを経験したことありませんか?
「ズボッッ!ゴーーーッ!」ってトイレから出るのも恥ずかしいくらい品の無い音がしますよね。
実は、このトイレは「バキューム方式」と言って機内と機外の圧力差を利用してます。
使用後ボタンを押すと、気圧を下げたパイプへ向かっていっきに吸い込まれていきます。その際、トイレ内の空気も同時吸い込まれるので臭いも無くなるのですが、一気に圧力が下った方向に流れるので、物凄い音が発生するようです。
室内までクリーンになって良いのですが折角なら音を打ち消すような技術とかで、もう少し静かにならないものでしょうか。
飛行機出発する時によく聞く「セット・スライド・バー」とは?
「キャビンアテンダント セットスライドバー」
ANAに乗ると出発の際、このアナウンスをよく聞きませんか?
実はこれ、緊急脱出装置【滑り台(救命ボート)】のドアモードへ変更するよう指示のアナウンスです。
このモード変更により、緊急事態が起こり機外へ脱出しなければならない時にドアを開くと自動的に緊急脱出装置が働くようになります。
この作業は、すべてキャビンアテンダントの手作業で行うことになってます。
緊急事態には遭遇したくはないですが、毎回乗務員の手で安全確認と作業をしている点では安心です。
少し前、離陸待ちの機内で待ち時間の長さに耐えきれなくなった乗客が、ドアを開いて、緊急脱出装置が作動して大問題になったニュースが流れました。
これは、まさに緊急脱出のドアモードへ変更された結果です。
ちなみにJALのアナウンスは、
「業務連絡です。客室乗務員はドアモードをアームドモードに変更し、相互確認をして下さい。」です。
ジェット機の燃料は灯油
ジェット機の燃料は灯油から精製したケシロンが使われてます。これはガソリン燃料に比べ通常の状態では燃えにくいが、空気と混合するれば燃えやすくなる性質を利用しています。しかも燃焼性が高く、燃費も良いのです。
旅客機は安全性が第一です。ケシロンは40℃以上でないと引火しないので、この点からも優れた燃料と言えます。
プロペラ機には軽油を精製したガソリン燃料を使用してます。ピストン型エンジンは自動車のエンジンと構造は同じなのが理由です。
余談ですが、戦闘機はナフサと灯油を混合した燃料を使用してます。特徴してケシロンより発火しやすいので、エンジン始動が難しい戦闘機には向いています。
富士山より高い所にある空港
南米ボリビア共和国の首都ラパスにあるエル・アルト国際空港は、海抜4,061mと世界一高地にある空港です。空気が薄いので時に、時に乗客が機外出たところで倒れるってこともあるようです。身体が慣れるまで、急激な動きは避けた方が良さそうですね。
これだけ高地になると飛行機も大変です。空気の密度も下がるので、空気抵抗も下がり滑空するに必要な浮力も下がります。
そこで、離着陸時には浮力を得るために滑走距離を長く取る必要があります。
エル・アルト国際空港は滑走路の長さが4,000mとペルーのフリアカ空港、エクアドルの新キト空港に次いで、世界で3番目に滑走路が長い空港でもあります。
また、離陸時に十分の浮力を得るために燃料は満タンに出来ないので、長距離便は標高の低い空港で再給油となるようです。
※ちなみにボリビア共和国の世界遺産、天空の都市と言われるマチュ・ピチュの標高は2430mで、エル・アルト国際空港(4,061m)より、1,600m以上も低い地にあります。
富士山でも標高は3,776mですから、いかにエル・アルト国際空港が高地にあるかが分かります。
知り合いで、ボリビアの首都ラパスで高山病予防としてコカ茶を飲んでたそうですが、その葉っぱを何気にバックに入れたまま帰国してしまい、麻薬犬に吠えられ2時間も取り調べを受けたのは内緒です。笑
飛行機の主翼先端が折れ曲がっている理由
皆さんは、飛行機の主翼の先端が折れ曲がっているのが気になりませんか?
これは、「ウィングレット」と呼ばれるもので主翼の先が鋭角に曲がった部分の名称です。
主翼の先端では気流渦が発生し、それが元で空気抵抗となり機体を前に進める力を低下させます。その気流渦を前進させる力に変えるのがウィングレッドの役割です。
JALの記事によると主翼先端を上方に曲げるだけで5%も燃費が改善するようです。
たかが5%と思いますが、例えばバンクーバーから成田まで約45トンの燃料を消費するとして、ウィングレット装着機だと5%ぶんの約2.25トン燃料の消費が少ないことになり、ドラム缶に換算すれば約15本分に相当する量を節約できるとのことです。
ちなみにANAでは、B737-700/B738-800/A321の全機とB6767/A320の一部にウィングレットが装備されています。
空港表記のレターコードは、意外と勝手に決められていた
レターコード番号は国際航空運送協会(IATA)が定めてた3レターコードと国際民間航空機関(ICAO)が定めた4レターコードの2種類があります。
IATAが定めた3レターコードは主に旅客機関で使用されているので聞き覚えのあるコード番号ですね。
例えば羽田空港は「HND」、伊丹空港は「ITM」と言った具合です。
コードは意外ですが、自由に決められているのはご存知ですか?
有名な話として関西国際空港の英語表記は「Kansai International Airport」なので「KIA」としたかったそうですが、他の空港ですでに使われてました。
そこで、色々と考えた後、リズム感のよい「KIX」にしたそうです。
もうひとつの4レターコードは、国際民間航空機関 (ICAO) の割り当て規則に従って国が定めるコードで、主に航空管制など運輸系で使われています。
こちらは勝手にコードを決めるわけにはいきません。
4レターコードの1文字目は航空固定業務の「ルーティングエリア」、2文字目は「国または領域」、3文字目は接続する「航空固定業務中継局」を表しています。
日本の空港・飛行場はRJまたはROではじまるコードが割り当てられており、沖縄県と鹿児島県与論空港はRO、それ以外はRJと決まっています。
また、主要空港は下二桁が同じアルファベットになっていることが多いのも特徴です。
例えば、羽田空港は「RJTT」、伊丹空港は、「RJOO」。那覇空港は、「RJCO」与論空港は「RJRY」となります。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
しーゆー ねくすとたいむ いふ ゆー うぉんと !